2015年12月1日火曜日

石油ストーブの燃えが悪い

流石にここ数日寒くなってきたので暖房関係の修理が増えてきました。
連チャンできたのは石油ストーブです。
今時あまり見かけなくなりましたが、料理に使えたり、ヤカンでお湯沸かしたりと根強い人気があります。
さて、症状はどちらも同じで「立ち消えする」「着火後にすぐ消える」というものです。
石油ストーブの原理は単純で、ストーブの下のタンクから芯が灯油を吸い上げて燃やしています。
ですから燃えが悪い時は、石油が悪いか芯が悪いか?どちらかになります。
しかし、最近の芯はガラス芯を使ってますので減ってしまったという事はありません。
お客様に伺うと灯油は新品をお使いとの事。
早速、燃焼筒を外し芯を上げてみると芯の上部がタールで真っ黒でした。
芯の上部にタールが溜まり、灯油が上がってこない事が理由です。
何故、そうなったのか?
原因としては、燃焼時に芯の絞りすぎ、出し過ぎが考えられます。
石油ストーブは元来、芯の調整範囲は狭いのです。
芯の上部にあるタールを除くには通常「空焼き」という作業を行います。
空焼きとは灯油が無くなるまで燃やし続け、最後にはガラス芯のタールを燃やしてしまう方法です。
具体的には説明書を読めば書いてあるのですが、問題が。
カートリッジタンクに灯油がかなりあるけど、という場合。
空焼きにはむしろカートリッジタンクは空が望ましい。
という事で、写真の様にカートリッジタンクを外しハンマーかバールの様な重りをカートリッジタンク有無判断のレバーに載せて、点火し燃やしきります。

最後の方で燃えが悪くなってきたら、芯を目一杯、それでも悪くなってきたら燃焼筒を外します。
こうして、消えるまで燃やし切って空焼きは完了です。
ここで注意ですが、若干臭いので、出来れば屋外で、また火事には十分に注意して下さい。